春の七草
五節句のひとつ「人日」(1月7日)に、七草粥を食べて邪気を払い、1年の無病息災を祈る習わしがあります。七草粥は、炊きあがったお粥に若菜を刻んで入れ、蒸らしてからいただきます。最近はレトルト食品としてスーパーでも売っています。
芹なずな 御形はこべら 仏の座 すずなすずしろ これぞ七草」は、冷泉家に伝わる和歌とされています。
撮影:2004/12/25神代植物園にて
セリ(セリ科)学名:Oenanthe stolonifera
35年も前になりますが川越に転勤になったとき、リコピーの袋をもって近くの田んぼに摘みに行った覚えがあります。4月頃の若葉が食べ頃です。味噌汁の具にしたり、おひたしや和え物にも良いと思います。鉄分が多く含まれているので貧血症の人にお勧め。毒ゼリは、セリ独特の香がないので見分けが付くと思いますが、形が似ているので注意してください。
 
ナズナ(アブラナ科)学名:Capsella bursa-pastoris
誰でも、知っているぺんぺん草のことです。ビタミンCが多く含まれ、おひたしやあえ物に良いと思います。
ゴギョウ/ハハコグサ(キク科)学名:Gnaphalium affine
ヨモギの草餅もいいけれど、ハハコグサもいけますよ。
ハコベラ/ハコベ(ナデシコ科)学名:Stellaria media
おなじみの小鳥のえさです。区民農園を借りて野菜を作っていますが、この草が生えるようになると、その土地は酸性になっていると教えられています。
コオニタビラコ(キク科)学名:Lapsana apogonoides
春の七草に利用されるのはコオニタビラコのほうです。ちょっとタンポポに似ていませんか?
シソ科のホトケノザは、別名を三段草ともいい、アリによって種子が運ばれる植物だそうです。
このページを書いた人の観察力には脱帽です。
学名:Lamium amplexicaule
スズナ/蕪(アブラナ科)学名:Brassica rapa
スズシロ/大根(アブラナ科)学名:Raphanus sativus
おなじみ、野菜の蕪と大根です。どんなところにも生える生命力のある野菜で、根も葉も利用します。根にはジアスターゼが含まれ消化を助けます。煮物のほかに漬け物の素材として欠かせません。
図は世田谷トラスト協会のぬりえ図鑑「世田谷の野草」から